2/9 知床ウトロ スノーシューと動物観察&流氷ウォーク
2020年2月9日(日)
知床:平均気温マイナス15度
天気:くもり時々晴れ
「知床ウトロ」へ移動してきた翌朝
網走から知床ウトロに移動してきて宿で一夜を過ごした翌朝。
なんてこと!
宿の部屋の窓からの景色は、目の前が海でした!
目に見える範囲の半分くらいが流氷と氷泥で覆われていたので、波の音が全く聞こえませんでした‥
わー‥
こんな世界が広がっていたのか‥
本日のアクティビティも現地ツアーに予約済みで、1日かけてウトロの自然と流氷を楽しむことになっています。
今回の旅のメインイベントです。
大自然の雪景色の中をトレッキングしたり、
流氷が来ていたら流氷に乗ってみよう!
を体験します。
朝ごはんを食べたらツアーのガイドさんが車で宿まで迎えに来てくださいました。ツアー参加者でウトロ地区内の宿に宿泊している人は宿までの送迎がついている、ってありがたいのです。
本日の行程
- 9:00 集合
出発前に注意事項などを説明します。
↓ - 9:15~12:40 フレぺの滝スノーシュー
車で知床自然センターへ移動
スノーシューを履いて、フレペの滝へ
約3kmの冬の散策
↓ - 11:50~12:50 お食事・休憩
道の駅「シリエトク」で昼食・休憩
※昼食代は各自
↓ - 13:00~14:30 流氷ウォーク
流氷ウォークは
地元漁師の流氷ウォーク専門会社のスタッフがご案内
↓ - 14:40~16:30頃
車でオオワシやオジロワシを探しに出かけます。
運がよければ、ゴマフアザラシなどに出会うことも
↓ - 16:30~17:00頃 体験終了(日没時間などにより前後します)
オフィスにて解散
ただし、条件に適う流氷が来ていなければ成立しないので、今までの温暖現象により流氷関係のこのアクティビティはだめだったら「あきらめるしかない」のです。
スノーシュートレッキングでフレペの滝まで
積雪もだいぶ少ないので、本来の年ではうずもれて見えていないはずの道路標識や看板などがある中で、トレッキングも例年にはない雰囲気なのだそう‥。
出発地点は自然センターというところから。
ここからスノーシューを履いてトレッキングに繰り出します。
この日は、1日かけてのアクティビティで、なかなかウィンタースポーティーなのを参加させていただきました。
自分の旅の日程に合わせて、ピンポイントに自分で現地ツアーを探して個々に参加させていただく、というスタイルで旅をしています。
「スノーシュー」ってこんな感じの。
深く積もった雪に埋もれないために靴の上から履く、忍者のかんじきですね。
みなさん忍者だからわかりますよね?
履きました。
雪山×トレッキング×自然観察×スノーシュー
なので、やることがいっぱいで忙しいですが、野鳥や雪に残されたオホーツクの動物の足跡、それに木々や自然を観察しに出発!
木々の種類、生息している動物などをネイチャースポーツのガイドさんに教えていただきながら、山林の中の新しい雪原に一筋のわだちを作って進んでいきます。
ちなみに、スノーシューを履かずに新雪の部分を歩こうとすると、膝の下あたりまで足が埋まります‥。
ほら。
早くも動物のあしあと。まだあまり時間が経ってないようですね。
エゾシカ、キタキツネの足跡がかなり見られました。
でも、本体は見えず‥。
時折、野鳥も観察します。
指さす方には、シジュウカラとゴジュウカラが何羽か。
野鳥は餌がありそうなところを数羽で移動するので、一度に何種類も見ることができます。
ガイドさんが、シジュウカラを呼ぶために口で鳴きまねをしてくれました。そ、そんな野生の技があるんですね‥。
ここでは、木にヒグマの爪痕を発見しました。
目の前に山ぶどうの蔓がぶらさがってたのですが、この木によじ登って山ぶどうを食べて降りて来たとする痕跡として、前足と後ろ足の爪痕が木の手前と奥についていて、ちょうど木を抱きかかえるように登ったのだとイメージできます。
熊は木登りが得意。
↑おぼえておきましょう
人工のものが何もない自然の景色。
こんな景色を見たくて今回、家出してきました。 旅に出たのです。
フレペの滝に到着。
断崖絶壁 を見下ろす先に滝が氷結しています。
うっすらブルークリスタルの輝きを秘めて完全に氷瀑。
凍ってなかったら下まで流れ落ちて水しぶきを立てているのでしょうが、海からの冷たい風音がひゅうひゅうと耳にあたるだけの静寂な世界です。
しゃむい‥。
でも、この肌に刺さる冷たさを感じたくて来たのじゃないか。
その後、折り返してスノーシュートレッキングを午前で終えて、途中、知床ウトロの道の駅「シリエトク」でランチ休憩です。
道の駅「シリエトク」の前で、おいちゃんが石像を作っていました。
うん。
だいたい、この地の大半以上の旅を決めた人が旅の予定をするときに
ウトロ ≒ トトロ
を一度は頭に思い浮かべたさ。。
流氷ウォーク
午後は、知床に接岸した流氷に乗ろう!
のツアー。
流氷が来ていなかったら、ここから先は代替案で進んでいたことになってしまうところでしたが、ギリギリ流氷が昨日来てくれて、「流氷の上を歩こう」のツアーは流れずに済みました。
近くの漁港で場所を借りて、ダイビング用のドライスーツを一般向けに改良したスーツに着替えて、流氷の上を歩いたり、流氷に浸かったりできます。
まだ、来たばかりの流氷のなので、海岸線近くの流氷から落ちたら背が立つか立たないかくらいの範囲で歩き回りました。
参加者の方々は皆さんわたしと同年代、上はアラフィフ世代でしたが、こんな楽しいことをするのは初めてのことで、子供のようになって流氷の上を遊んでいました。全員意見が一致したのは、
これ絶対明日全身筋肉痛だね‥。
ということ。薄めの流氷だと乗ったときに割れて落ちるので、バランス感覚が大事です‥。
流氷露天風呂の体。
ドライスーツ着用なので、海水が中に入ってくることはありません。なので冷たくないばかりか、外気温がマイナス15度くらいなのに対して、水温がマイナス2度くらいなので温かいくらい。
流氷のかたまりをよけながら、海水を手ですくってみたら、クリオネがすくった手に乗るかな?
と何度かチャレンジしてみましたが、この辺りは海底までシャーベット状なってたのでクリオネは発見できませんでした。
動物観察
流氷ウォークからあがったらまた漁港に戻って、ドライスーツから着替えて車に乗り、動物の観察へ出かけることになりました。
網走や知床の冬に有名なのは、「オジロワシ」と「オオワシ」だそうで、移動中も木にとまっていたり悠々と空を飛ぶ姿を見ることができました。
あとは、運が良ければ「ゴマフアザラシ」が泳ぐ姿も見られるかも。
写真ではわかりづらいのですが、あの丘の木々にオジロワシとオオワシがとまっています。各自に双眼鏡をレンタルで貸していただけたので色々な木々を見ながら歩いていました。
「オジロワシ」と「オオワシ」は後の日程でも観察する機会があたので、そちらで記事に書きます。
遠巻きに「エゾシカ」。
ここはエゾシカファームです。
ウトロの漁港の方からずうっと、国道344号線を南下しながらワシを見つけながらやってきました。
このファームのエゾシカはもともとは野生だったのですが、異常に増えすぎたものを捕獲して鹿肉にするために一時ここで生育させている場所だそうです。
わたしは鹿肉も馬肉も食べないので、どうしても「かわいい動物」という安易な目線でしか見れなかったのですが、寒さと捕まった恐怖で死んでしまった鹿もいて、それをつつくワシやカラスもいたりして、そういう現実を見ると人間も含めたこの世界の食物連鎖のことを思い出したようにつきつけられる厳しさも目の前にしてるんだなーと、おりの中を見てました。
それでは戻って、解散にしましょう。
というところの時刻は午後16時近く。また海沿いの国道を引き返す途中の「オシンコシンの滝」付近でトイレ休憩にしたのですが、ふと海の方を眺めていたら、アザラシが海の中から顔を出しているのが見えました。
あっという間だったのでシャッターチャンスには間に合わなかったのですが、また潜ってしまいました。
水平線左の方に、昨日までいた網走の半島の能取岬あたりがうっすら見えています。
今日も内容がすごーく濃くて楽しかったな‥
スノーシューと流氷ウォークで絶対明日筋肉痛になってそう‥
流氷の状況
この日と次の日は流氷の状況が目まぐるしく変わり、流氷観光業界内や気象庁の情報、現地情報でもいろいろ情報が錯綜していたらしいです。
まず、この日の2月9日(日)は、斜里町~ウトロ地区の沿岸で流氷帯が来ていたのを肉眼で確認しました。夕方には広い範囲で接岸したと見られます。
ところが、この日に来た流氷は風向きが少ーし西寄りだったようで、網走方面には接岸してないようです。なので、次の日の網走での流氷観光の砕氷船は欠航となっていました。
色々な人から
天候と状況が悪くて流氷船乗れなかった‥
まだ流氷が見れずにあきらめたわ‥
という話を現地でツアーに参加していた仲間から聞いたのですが、ここまでうちはものすごく強運を引きながら全部の初めてのことを何の問題もなく来ているのか‥
とにわかには信じられなかったのですが、タイミングってある意味恐ろしいですね‥。。
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